ゲームのあとの祭り

サッカーの試合を観て思ったことを書きます。

夢は心のプロテイン

10日の水曜日の夜19時、JリーグYBCルヴァンカップの準決勝第1戦が行われる。


ベルマーレは現在、今大会の前身のヤマザキナビスコカップで1996年以来(当時はベルマーレ平塚)、22年ぶりとなる準決勝進出を果たしていて、J1残留争いのライバルでもある柏レイソルとのホーム&アウェーの2試合に臨む。


柏レイソルは日本代表に選出されたJリーグ屈指のスピードスターの伊東純也、“エンジニア”の異名を取る頭脳派の長身フォワードのケニア代表のオルンガを欠くものの、クリスティアーノ、江坂任、瀬川祐輔など、ベルマーレにとって確実に脅威になるアタッカーたちを揃えている。


そんな選手たちをシャットアウトし、なおかつアウェーゴールを数多く狙いに行きたいベルマーレ。

個人的なキーマンは、3バックの右で存在感を放つ山根視来(みき)だと筆者は予想している。


先週土曜のJ1リーグのサガン鳥栖戦の得点シーン、ピッチ中央で齊藤未月がボールを持った瞬間、


「みんな、ゴールを奪いに行くぞ!!!!!!!!!!!!!」


という攻撃のスイッチを最後尾からチームに入れたのが山根の豪快なロングスプリントだった。

最終ラインから駆け上がった数秒後、岡本拓也との巧みな連携プレーから先制点のアシストパスを記録し、チーム全体で得点を狙いに行って相手を確実に仕留める、という湘南スタイルを体現するような一連のプレーを披露してみせた。


もはや彼の代名詞になってる『ヌルヌルドリブル』だけでなく、ゴール前で愚直に身体を張り続ける守備もお手の物になっており、試合を重ねる毎にJ1レベルのディフェンダーとして成長を実感させている。


ルヴァンカップの準々決勝のセレッソ大阪戦での1stレグの後半30分、素晴らしく良い意味でのクレイジーな裏街道ドリブルを仕掛けて金子大毅のゴールを演出したように、ベルマーレサポーターの“夢”を乗せた山根のヌルヌルドリブルが、クラブ史上初のJリーグカップ決勝へと導いてくれるかもしれない。