ゲームのあとの祭り

サッカーの試合を観て思ったことを書きます。

勝つ道を創る脚

前節の鳥栖戦、ベルマーレは残留争いのライバル対決を制し、1-0で勝つことが出来た。


試合はホームの鳥栖にシュートを25本も打たれるなど、ベルマーレは試合のほとんどの時間を自陣でプレーし、守勢に回っていた。


前半開始から鳥栖がホームゲーム4連勝中の勢いを背に攻め込んだこともあり、ベルマーレは攻撃の形を創ることさえままならなかった。


試合を観ているベルマーレ関係者がモヤモヤしている雰囲気の中、梅崎司のワンプレーがチームの活路を見出す。


前半38分、敵陣中央左寄りででボールを持った梅崎は得意のドリブルで鳥栖の守備網を剥がしにかかる。

ドリブルでペナルティーエリア近くまで持ち込んだ梅崎のクサビのパスの流れから、最後は相手のクリアミスのボールを岡本拓也が左足で狙い澄ましたシュートを放つ。


シュートは枠を逸れたが、この試合のベルマーレのチャンスらしいチャンスを初めて創れたことが、後半の岡本拓也の得点の布石となったのかもしれない。

(偶然ではあるが、ゴールシーンで岡本がシュートを放った位置はペナルティーエリア右斜め45度ら辺だった)


そういった意味でも、梅崎司の効果的なドリブルがチームに勢いをもたらし、チームメイトたちに「押し込まれる時間が長くても、後々に一発で仕留めるチャンスが創れるぞ!」という想いを宿らせたのかもしれない。


後半始まって直ぐのフリーキック、正確な右脚のキックから菊地俊介の決定的なヘディングシュートを引き出し、先制点を挙げてから試合終了の笛が鳴るまで、懸命に走って身体を張りながら相手の攻撃の勢いを削ぎ、激しいシックスポイントマッチを制したチームの勝利に大きく貢献。


8月末のV・ファーレン長崎との直接対決でも先制点を挙げ、今回の鳥栖戦でもチームに自信と勇気を与えるパフォーマンスを発揮して、ベルマーレ関係者を幸せにしてくれた。


残りのリーグ戦、札幌・磐田・清水・G大阪・浦和・名古屋、との対戦を残しているが、シックスポイントマッチという枠組みで言えば、磐田・清水・G大阪・名古屋との直接対決4試合がベルマーレを待ち受けている。


選手個々の実力で言えばベルマーレは一番不利になるかと思うが、その中でも確実に個の力で対抗できる梅崎のチカラには今後も期待出来るし、頼りにしたいものだ。


脚創勝道=ゴールメディエーター、のキャッチフレーズの通りに、梅崎の両脚からベルマーレが試合に勝つ道が創られていくのかもしれない。


彼と共に進み、叫びたいという想いは、ベルマーレに携わるみんなが願っているのだ。