勝ち点6の重み
昨日のサガン鳥栖との残留争い直接対決は、後半に岡本拓也が挙げたゴールを守り切ってベルマーレが勝利。
相手を蹴落として自分たちが優位に立つ、“シックスポインターズマッチ”を制することができた。
天馬のボランチ起用は、はっきり言って上手くは行ってなかった。
天馬の良さは敵のバイタルエリアで縦横無尽に走り回り、周囲を活かしながら自分の良さを引き出す。
手っ取り早く言うと、前目での起用が活きる選手。
しかし昨日は、菊地俊介、梅崎司をシャドーの位置に置き、天馬をボランチで使った。
おそらく、天馬の技術と敏捷性の高さを中盤で活かしたかった狙いがあったのだろうが、チームの重心が後ろに傾いてしまった分、守勢に回る時間が長かったので、ボランチの守り方が不得手な天馬が居たことで周囲がノッキングを起こしてしまった可能性がある。
押し込まれてはいても、梅崎の勇気ある押し上げと豊富なアイデアで活路が見出せたのが、後半の得点シーンの大きな布石になったのは間違いない。
チョウさんの声掛けで少しは落ち着きを取り戻しつつあった天馬だったが、後半に入ってもイニシアチブを自ら手放すシーンが見受けられたので、後半開始10分くらいで齊藤未月と替える決断を下す。
天馬にとっては可哀想な終わり方になってしまったが、ベルマーレの“ボランチ像”がしっかり刻まれている未月の投入効果は大きく、得点シーンでも大きな推進力を持ってゴールシーンを生み出した。
適材適所、とは上手く言ったものである。
鳥栖の精度の低さにも助けられた感は否めなかったが、チーム全体で泥臭くしぶとく耐えて守ることで、鳥栖の精度の低さを引き出した、とも言える。
チームの成長を感じさせる試合にしたのは、今後に向けてとても大きい。
2013シーズン、鳥栖のホームで行われた直接対決では後半アディショナルタイムにオウンゴールによる失点で、勝ち点を積み上げることが出来なかった。
しかし、5年経ってベルマーレは
0-1→1-0へとスコアと結果を変えてみせるチームに変貌を見せた。
残留争いを抜け出す大きな一歩を踏み出したベルマーレ。
次の戦いはルヴァンカップの準決勝2試合。
厳しくも苦しい試合は続くが、それを乗り越えた先に新しくて輝かしい未来がベルマーレを待っているはずだ。
それを信じて、チーム全体で闘い続けることを止めないでほしい。
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