決勝での闘い方、どーする?
週末に行われた北海道コンサドーレ札幌とのリーグ戦は2-2の引き分けでした。
試合は序盤から札幌ペースでした。
札幌の攻撃の作り方はというと、最終ラインにボランチの片方の深井一希が降りてきて、3バックの左右の進藤亮佑と福森晃斗がサイドバックのような位置取りを行い、駒井善成と菅大輝の両ウイングバックが高い位置を取って、4-1-5とも言える配置。
いわゆる、“ミシャ式”と呼ばれている可変システムです。
ただ、これまで(広島、浦和)のミシャ式と違うのは前線へのボールの供給の仕方。
縦パスを入れるのはもちろんのこと、この試合は特に3トップ中央のジェイ、3トップ右の都倉賢に向けて最終ラインから長いボールを蹴り込むという形がとても目立ちました。
ハイボールで狙い撃ちにした意図としては、
ジェイ(190cm)vs坂圭祐(174cm)
都倉賢(187cm)vs大野和成(180cm)
上背とパワーではジェイと都倉に分があり、なおかつ2人とも相手のセンターバックを背負ってプレーすることは得意中の得意、Jリーグでも屈指のレフティーFWコンビが前線にそびえ立つことで、ベルマーレの最終ラインを押し下げる第1の要因を作り出します。
もうひとつの要因は、右サイドの駒井善成にドリブルを仕掛けさせること、です。
札幌の攻撃時の4バック、左側に位置するのはボランチから下りてきた深井一希と、3バックの左からサイドに開いた福森晃斗の2人。
深井は右足、福森は左足から正確なボールを供給することが出来ます。
ここで、先程も挙げたように、都倉へ長いボールを送りながらも、都倉の奥に陣取る駒井にボールを送ることでベルマーレの最終ラインの選手たちの目線を変えることができるだけでなく、足が速くて素早しっこい駒井を杉岡相手に仕掛けさせることにより、大柄ではあってもちびっ子ドリブラーへの対応は苦手な杉岡を押し込めることが出来る、そんな狙いがあったように見えました。
長くなりましたが、ここまでは前置きです。
ジェイ、都倉、駒井以上にベルマーレにとって厄介な動きをしていた選手が札幌には居ました。
タイのメッシこと、チャナティップです。
槍として機能していた駒井、前線の基準点となっていたジェイと都倉とはまた違って、前線と中盤の間をフラフラしながら、ゴール前へ向かって侵入していくドリブルを仕掛けたり、周囲の選手たちを活かしながらベルマーレの守備陣の穴を掘ろうとしていました。
そんなチャナティップの動きに手を焼きつつも1番に目を光らせていたのが、湘南で1番エグい男になりつつある男こと、20歳の若手ボランチの金子大毅。
チャナティップがベルマーレのボランチコンビの金子と石川俊輝の横のスペース、いわゆる“ボランチ脇”の攻略にあの手この手の策を仕掛けていたので、相当目についていたはずです。
それもあって、
金子「チャナティップどーすんの?」
チョウさん「知らん。自分で考えろ」
というベルマーレ史上最高レベルに面白い、監督と選手のやり取りが誕生したわけですがw
しかしその後、金子はちゃんと自分で考えてやり繰りしたようで(笑)、右シャドーの松田天馬、右ウイングバックの岡本拓也、3バックの右の山根視来と連携を取ってユニットを形成しながら札幌の攻撃に対応し、ベルマーレも攻勢を仕掛けれるようになりました。
札幌の2得点目、チャナティップのゴールシーンの際にマークを外されて悔しい思いはしたでしょうが、随所にらしいプレーを見せてチャンスを作れてはいたので、金子大毅くんはますます大物化しそうな予感がしました。
金子以外の選手たちも押し込まれてはいてもそう簡単に屈することはなかったので、ルヴァンカップの決勝に向けて弾みのつく闘いにはなったのではないかと。
ルヴァンカップ優勝とJ1残留するには、どうしたら良いかなあ?
答えはひとつ。
自分で考えましょう!笑
このブログへのコメントは muragonにログインするか、
SNSアカウントを使用してください。